和文書体の分類
和文書体は、書体が持つ様式から大きく
- 明朝体
- ゴシック体
- 丸ゴシック体
- 伝統書体
- ディスプレイ体
という5つのカテゴリーに分類される。
明朝体とゴシック体は、汎用性が高く、ファミリーでしっかりと揃えておきたい基本書体である。
対して、丸ゴシック体や伝統書体、ディスプレイ体は、ふさわしい用途に合わせて使われることが目的とされています。
明朝体
(例) 筑紫明朝
楷書体を整理・簡略化した書体の総称で、その起源は中国にある。
特徴
横線は細く、縦線は太い。
形の上で明朝体の最もわかりやすい特徴は、筆抑えを簡略させたとされる「うろこ」があること。
書籍の本文から公的機関の書籍まで、日本で最も使われている書体である。
ゴシック体
(例)秀英角ゴシック金
特徴
全ての線画がほぼ同じ太さになるように設計された書体の総称である。
ゴシック体は、日本で生まれた書体ですが、欧文のサンセリフ体をもとに作られたという説や隷書が転じたものなど、誕生には諸説ある。
シンプルで直線的なデザインであるため、様々な大きさで使用しても、一定の可読性を保つことができる。
横組みでの可読性が高いことあり、今の日本の多くのシーンで使われている。
丸ゴシック体
(例) ヒラギノ丸ゴ
特徴
ゴシック体の角を丸めた書体の総称。
曲線的でやわらい印象を持っているため、近年では、その使用頻度も高く、書体数も増えている。
伝統書体
(例) グレコ DB
特徴
中国や日本で古くから使われている書体の総称である。
楷書や行書、隷書といった書の基本とされている書体や、今は印章などでよく知られる篆書体、中国の印刷文字として木版から誕生した宋朝体、勘亭流や寄席文字といった江戸文字が、これに当たる。
ディスプレイ体
(例) DSきりぎりす (DS-kirigirisu)
特徴
デザイン書体とも言われ、装飾的な要素が強い書体の総称です。
文字そのものが目立つように設計されていることから、かなりのバリエーションが存在し、細かく分類するのは困難である。
伝統書体とも、長い文章を組むのは不向きとされており、見出しやタイトルなど、まさに、「目を引く」部分に使うのが一般的である。
このほか、基本書体は、文字の持つデザインのコンセプトの違いから「オールド」「スタンダード」「モダン」という分類のされ方もすることがある。
【参照】
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